教育活動への協力~麻布高校の校外授業

2020年10月17日(土)教育活動への協力~麻布高校の校外授業

7月に行われました麻布高校の教養総合「東京のエスニック空間と多文化共生」が、前回同様オンラインシステムで実施され24名の生徒さんが参加しました。

この校外授業では、事前学習でドキュメンタリー映画『異国に生きる』を観て、JMCCとリトルヤンゴン高田馬場を訪問、という形がとられていますが、前回同様、コロナ渦で訪問ができない中での授業となってしまいました。そうした点は残念でしたが、教育というのは、子どもたちに新たなきっかけを与える場でもあります。オンラインという形での校外授業が実施できたことで、実際にリトルヤンゴン高田馬場を訪問してみる契機となればと思います。

生徒さんからは事前に、ミャンマー人は日本の生活をどう感じているか、映画を観終えて現在の本国における民主化の状況などについてなど質問をいただきました。そして、事後のフィードバックにおいては、以下のような感想をいただきました。

●●●生徒さんたちからのフィードバック(許可を得て一部を掲載)●●●

●「軍事政権時代には物はなかったが格差がないので物乞いなどは少なかったが、民主化以降は経済が自由化した影響で格差が生まれ、物乞いが増えた」という話は興味深いものでした。特にミャンマーは僕たちの実感できる世界からは少し離れていますから、「民主化」と言われると、どうしても僕たちは良い側面ばかりにとらわれてしまいがちです。しかし、事実上は軍人の権力が依然として強大なままであったり、経済が自由化された影響で貧富の格差が明確になったりと、一概に良いことばかりではないように、物事を一面でとらえてはならないのだなと思いました。

●いつかミャンマーに行って現地の人々の心の豊かさを自分自身で体感しようと思います。

●映画を見た後では、軍事政権が終わりミャンマーに完全な平和が訪れたと思っていたが、お話を聞いて未だ軍事政権の名残が根強く残っていると聞き、恐ろしく感じると共に、完全な民主化の難しさを感じた。また、軍事政権の時代でも人々は優しかったという話を聞いて、自分は少し国のイメージで国民の性格を判断してしまっていたところがあると思い・・・ました。