教育活動への協力~麻布高校の校外授業

1月19日 教育活動への協力~麻布高校の校外授業

教養総合の「東京のエスニック空間と多文化共生」を選択した生徒さんたちが担当教諭の引率のもとでJMCCを来訪し、とても活発な質疑応答が展開されました。

●●●生徒さんたちからのフィードバック(許可を得て一部を掲載)●●●

外との共生には成功するもミャンマーとしてのアイデンティティを失っていくというジレンマには、「共生」という一言では割り切れない難しさを感じました。・・・「共生」には何が必要なのか、そもそも「多文化共生」という言葉の目指す物は一体何なのか、という問いについてまだ明確な答えは出そうにありません。これからも考え続けたいと思います。 

マヘーマー氏を中心に直接お話を頂けたことで私の中に一つミャンマーという国家の実像が形成されることになった・・・民主化したことによる影響として言論の自由の保障と引き換えに一部の宗教の少数派に対する過激な意見も見られるようになったことや、激しいインフレが起きているといったような民主化の功罪などが印象に残った。・・・ミャンマーの人々のアイデンティティとそれを強く守り、受け継ごうとする意思には大きな感銘を受けた。 

麻布高校には、一定数アメリカなどの帰国子女が居ますが、・・・自然に英語が話せるようになるなんて羨ましい、などと漠然と思うだけで、彼らの現地での生活を思い浮かべるようなことはありませんでした。しかし、在日ミャンマー人の、日本で生まれ育った子どもに対する教育についてお話を聞き、非常に難しい問題であるということを感じました。特に、「彼らは子どもなりに日本社会に溶け込むために頑張っている」という言葉が印象に残っています。 

もし、高田馬場にミャンマータウンが存在することを知らなかったとしたら、僕はミャンマーの方と関わる機会が一つ減ることになると同時に、またそのミャンマー人達が抱いている祖国に対する思いや、日本に住むことの中で感じている苦悩を知らずに、今後の人生を歩んで行っていたことだろう。・・・このようなことが今、この世に「存在する」ということを知ることが出来たことは、非常に僕にとって大きな財産である。 

ミャンマーの人々の多くを占めるビルマ人と仏教の密接な繋がり、それを背景としてある親を大切にする考え、愛国心の強さ、そしてなんといっても人との繋がりを大切にするというとこにどこか昔の日本を感じられて、憧れに近いすごいなといったことを思いました。日本において高田馬場にリトルミャンマーと呼ばれるくらいに根付き、高田馬場の日常に溶け込んでいるのは人との繋がりを大切にすることも背景にあるのではないのかと感じました。