料理店「ムビリンゴ」のイベントに協力

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ムビリンゴ★ミャンマー祭り 7月8日(日)11:30~22:30

●●●創作料理に無限の可能性を秘めた「アトウッ(和えもの)」●●●

よみうりランド駅前にあるアジア料理店「ムビリンゴ」さんが週末に開催しているイベントでミャンマー料理を特集するということで、JMCCが協力しました。

この地域(川崎北部の小田急線沿線)にはアジア料理店はあるものの、ミャンマー料理は、扱っている店が皆無に近く、地域の人たちにとってほぼ未知の存在。そこで、これを機会に、食にとどまらない文化全般についての紹介も行いました。

未知の地域(そもそも日本全体がそういう状態だが)だったからこそ、このイベントは、日本におけるミャンマー料理の方向性を改めて確信する機会となりました。

今から30年ほど前、まだタイ料理が日本で一般的となる以前、タイ料理に初めて接した日本人の感想は、なんかちょっと変わった臭い、辛過ぎる、でも妙に甘い、といった感じの内容が大方を占めていました。今や定番の人気メニューとなっているトムヤムクンなども、初めて食べて際、旨い、と感じられた日本人はとても少なかったはずです。ところが年月を経て、観光大国タイの料理が、エスニックブームに乗って何だかいろいろなところで話題となってきたことで、当初、変わった味、と感じた人たちも、食べ慣れてくると、けっこう美味しいね、なんて言うようになり、そうこうしているうちに、今やタイ料理はすっかり日本で定着しました。

さてビルマ料理。これを初めて食べた際の日本人の第一印象はどうだったか。食べた料理にもよりますが、タイ料理と比較すると、大半の人たちにとっては遥かに違和感がなかったのではないでしょうか。ミャンマー料理とはそういう料理です。

料理に限らず、人気が出るか否か、成功するか否かの分かれ目は、宣伝の仕方に負うところがかなり大です。どう人々にアピールするか。そういう意味で、JMCCは創設以前のかれこれ30年近く前から、ミャンマー料理に関しては、とりわけ「アトウッ(和えもの)」が素晴らしい、その良さを広めたいと思い続けています。料理の位置づけとしてはサイドディッシュのアトウッですが、これ抜きにしてミャンマー料理は語れない、と言うべき存在。実際アトウッはミャンマー料理の神髄。もっていき方ではちょっと話題となりえる潜在力を持っています。

そういう意味で、今回このイベントでは、所長マヘーマーが伝授した調理方法を基にムビリンゴ店主の大橋さんが、プロの腕前をふるってアトウッをとても魅力的に「表現」してくださったことで、その方向性への確信は、一層強いものとなりました。

ミャンマー料理がいくら美味しくても、多くの人たちに食べてみたいと思われなければ、その魅力を伝えることは困難です。だからこそ、料理を魅力的に表現することはとても重要。潜在力を秘めたミャンマー料理。その核となる「アトウッ(和えもの)」はとてもバラエティに富んでおり、ゆえに実に「創作料理」向きなのです。アトウッが美味しいことで、メインディッシュのヒン(カレー風煮込み)に一層箸が進み、そしてご飯が進む。そういう意味でも、今回のイベントは、とても意義深いものとなりました。