ゼーゴン僧院での活動

■英語・日本語教室に新校舎が建設
ゼーゴン僧院におけるボランティア英語・日本語教室を活動の中心とするベーダーラン青少年ボランティア協会。1999年以来の地道な活動に対して、メイッティラーを訪れた日本人の僧侶(故藤川師)を中心とするグループから援助の申し出がありました。その結果、長きに渡って英語や日本語の授業が行われていた僧院の敷地内に、2002年、新しい教室が寄付されました。従来の教室より設備面で充実した新校舎が建設されたことで、大勢の生徒さんの学習にも一層の力が入ることでしょう。

ベーダーラン青少年ボランティア協会に寄付された新校舎
メースウィ・チャリティ公演での寄付金贈呈式の模様を伝える新聞『マンダレー・ネーズィン』の記事(03年8月20日付)

■メースウィ日本チャリティ公演からの第1回寄付金贈呈(2003年8月8日

2003年2月、東京・御茶ノ水で行われたビルマポップスの女王メースウィ公演において、ベーダーラン青少年ボランティア協会の活動を支援するための募金が行われました。その総額は234,398円。これは4回に分けられ、協会に送られることになりました。

1回目の寄付金贈呈が、メイッティラーの同協会で2003年8月8日に行われました。ビルマではこうした贈呈の際には、必ず「アルーグエ・ペー・アップエ・アカンアナ(寄付金贈呈式)」が行われます。この日、英語・日本語教室の新校舎で、協会のメンバーや語学教室の生徒さんたちの準備・運営によって午前11時から式が執り行われました。そして、メースウィ公演実行委員の一員として運営に携わったJMCCのマヘーマーが協会への贈呈を行ないました。贈呈後、和やか雰囲気の中での会食が催され、式は終了しました。

こうした式が行われるといった話しは、ビルマではたいていすぐに巷の話題になります。この日も、このことを聞きつけた地元の新聞記者から取材を受け、マンダレーの新聞『マンダレー・ネーズィン』に当日の模様が報じられました。

この日、贈呈された金額は500ドル(60,850円)。当時のレートで50万5000チャットが、ハンセン病患者と青年育英公益学校(ルーゲープウィンピョーイェー・パラヒタ・チャウン)に贈られました。

■フジテレビの「あいのり」に登場
2003年9月22日に放映されたテレビ番組「あいのり」の190話にウ・ダマタラ師とその生徒さんたちが登場。英語・日本語教室の新校舎に番組の主人公である日本人の若者たちがやってきて、「日本ミャンマー漢字対決」を繰り広げました。

なお、番組の中でベーダーラン青少年ボランティア協会は「ヤチンス日本語学校」と紹介されていました。おそらく「ヤチンス」とは、同協会の英語名称「ヒヤシンス・ウェイ・ユース・ボランティア・アソシエーション」の「ヒヤシンス(花の名称)」のことでしょう。これは、「あいのり」の番組スタッフがそのように聞き取ってしまい、そして彼らが逆にビルマ人生徒さんたちに、日本語としては一般的でない「ヤチンス」を同協会の「日本語名称」として教えてしまったのでは、と思える節があります。というのも、この撮影以後、協会の生徒さんたちは、日本人に対して協会名をカタカナで紹介する際に、「ヒヤシンス」ではなく「ヤチンス」と書くようになったからです。

フジテレビ「あいのり」2003年9月22日放映より
ハンセン病患者への生活援助として現金支給
ハンセン病患者への野菜や穀物などの物品支給
青少年育成公益学校(ルーゲープウィンピョーイェー・パラヒタ・チャウン)へ10万チャットを贈呈

ベーダーラン青少年ボランティア協会へ寄付金贈呈

■第2回寄付金贈呈式開催(2004年8月5日)


メースウィ公演の際に募られた寄付金の第2回贈呈式が、2004年8月5日に行われました。主催は、メースウィ公演実行委員会を代表して来日したJMCCのマヘーマー。今回は、メースウィ公演時の募金に加え、神奈川県立麻生総合高校の熊谷真紀子教諭からの寄付金100ドルが贈呈されました。

・第2回寄付金・・・500ドル(57,250円)
・熊谷教諭から・・・100ドル(11,400円)

合計600ドルのうち、メースウィ公演実行委員会からの500ドルについては、400ドルがハンセン病患者へ、100ドルが就学困難な孤児の学校(メイッティラーの青年育英公益学校)へ、熊谷教諭の100ドルについては、孤児の学校へ、それぞれ、日用品、衣料品、食品、現金といった形で寄付されました。

《青年育英公益学校》
孤児の学校(青年育英公益学校)は公立の施設ではありますが、その予算額はほんのわずか。たとえば、子供たちの食費は、1日なんと約3円。実際に必要な額には遠く及びません。したがって現実の運営は、寄付金頼みなのです。

《アルーグエ・プエ(寄付金贈呈式)》
当日の贈呈式は、地元のサインワイン楽団(伝統音楽の楽団)を迎えて開催されました。この楽団の座長ターボーティン氏はパッワインをはじめとする打楽器の名手。さらに妻のザニテッ氏もビルマでは珍しい女性のパッワイン演奏者。夫婦そろって打楽器演奏者というユニークな楽団の絶妙な演奏に彩られ、今回の寄付金贈呈式は執り行われました。

—贈呈式開催の過程と当日の様子—
(撮影:石谷崇史、落合清司    編集:落合清司)
※後編のターボーティン氏によるパッワインの演奏は、観る者をぐいぐい引き込み、まさに圧巻。一見の価値がある名演奏です。

●『アルーグエ・プエ』(前編 2分26秒)

●『アルーグエ・プエ』(後編 9分28秒)

寄付金贈呈式におけるダマタラ師による講話

■第3回寄付金贈呈式開2005年8月13日

メースウィ公演の際に募られた寄付金の第3回贈呈式が2005年8月13日に行われました。昨年に引き続き、主催はメースウィ公演実行委員会を代表して来日したJMCC所長のマヘーマー。公演時の募金に加え、今回も神奈川県立麻生総合高校の熊谷真紀子教諭からの寄付金100ドルが贈呈されました。

・第3回寄付金・・・500ドル(57,500円)
・熊谷教諭から・・・100ドル(11,500円)

合計600ドルのうち、メースウィ公演実行委員会からの500ドルについては、300ドルがハンセン病患者へ、200ドルが就学困難な孤児の学校(メイッティラーの青年育英公益学校)へ、熊谷教諭の100ドルについては、孤児の学校へ、それぞれ、日用品、衣料品、食品、現金といった形で寄付されました。

《マダヤー市のナダーミャイン施設への支援》

ハンセン病患者30名への生活支援として、日用品と一人あたり10,000チャットの現金が支給されました。